かざみどり

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ファンコンストーリー(Altessimo)感想

SideM ストーリー「CONNECT WITH STAGE!【F@NCOMLIVE】君を惹き付けるものは」の感想です。
有償の範囲もがっつりネタバレしているので購入後の閲覧をお勧めします。

 

もくじをだす

 

※アルテの過去ストはまだ追っている最中での感想なので、その点ご了承いただければと思います。

あらすじと全体的な印象について

あらすじの時点で、今まで麗さんには親しい友達がいないという話を何度か聞いていたから友達が増えてよかったなという嬉しい心境と、反面、都築さんのトラウマである「別れの繰り返し」に触れてきそうでそれが本当に気がかりだったんですが、まあやってくれましたね!!!!!!

きっといつかは避けられない話ではあったのだと思いますが、過去ストでここまで突っ込んだ話はあったんでしょうか?

麗さんの将来

まず留学の話が展開された時、仮に麗さんが「行きたい」と言い出したら自分は引き止めるのか考えました。

そりゃいちプロデューサー、いちファン、そして何より都築さんのことを想うと引き止めたいですよ。ただ、彼はまだ16歳でいろんな可能性があって、麗さんが目指そうというのなら摘まみたくないのもまた事実で。(同時に、過去の麗さんのことを考えると不安になってしまうんですよね)

後述しますが、やっぱり引き止めたい、と思いました。どうしてもAltessimoとしての活動を見届けたい。

麗さんの学友について

まずジュリアンくんですが、話し方からして本気で音楽を好きな奴で良かったです。
麗さんの返事を聞かずに何度も走り去ってて、その度おい!話を聞け!と思ったのですが、きっと彼は麗さんに断られると勘付いていたのでしょうね。

Altessimoの活動も認めているけれど、”それよりも僕とレイのバイオリンならもっと広い世界を見れる”と、(あの話ぶりだと)尊敬の念を抱いている都築さんに対して説得して欲しいと言うほどにその可能性を諦めきれなかったんですね。

彼が最後に都築さんに言い残した言葉からもまっすぐな奴なんだなと思いました。

彼が世界に羽ばたき舞い戻ってきたとき、どんな音楽家になっているんでしょうね。都築さんもうかうかしていられないですね。

麗さんについて

麗さんですが、はなっから海外留学の件を受けるつもりがなかったのは良いとして、ジュリアンくんにも都築さんにも、すぐには自分の意思を伝えられなかった。そのおかげで大分こじれてしまいました。

ジュリアンくんに関してはまあ…彼も彼で話す隙を与えてくれなかったのが一因として、都築さんに対しては"気にしないだろう"と、そのまま伝えるタイミングを見失ってしまった。都築さんにとって一番大事な話なのにね。

長い間一緒にやってきているはずなのに不思議なもので、"相手から見た自分はどういう存在なのか"を理解する事って難しいんですよね。それ以外のことは面白いくらい通じ合えるのに。

麗さんもそうだし、都築さんに関してもそうで、その気持ちのすれ違いが読んでて本当にもどかしかったです。この人たち本当に不器用で…そこが愛しいところでもあるんですが。

都築さんが仕事に異様なまでに積極的になっているのを、"寂しい"と捉えている麗さんがとてもいいですね。

その行動は一歩間違えると"僕は一人でも大丈夫だから、行ってきたら?"と背中を押しているのでは?と捉えてしまいそうなんですが、"背中を押す"じゃなくて"引き止めたい"という意思の表れと捉えていたのは流石だなと思いました。流石なのは都築さんに対してもですね。もうこの時点で都築さんの意思は麗さんにしっかり伝わっていますね。

都築さんについて

さて、都築さんですが、”麗さんはすぐに断ると思っていた"と信じていたところ、ジュリアンくんから直接まだ返事に迷っているようだと聞き不安に感じてしまいます。冒頭でも書きましたが、都築さんは大事な人がどこかに行ってしまう恐怖をずっと抱えているので、いくら麗さんと信頼関係が結ばれていたとしてもどうしても嫌な予感がよぎってしまうのだと思います。

過去ストを追っかけている時に感じたことがあるのですが、都築さんは今まで去っていった相手を引き止める様子がなかったんですよね。無気力になるぐらいにはダメージを負っているのに。

少しでも自分の気持ちを伝えられたらここまでトラウマになることはなかったんじゃないか。今目の前に去ってしまうかもしれない大切な人がいるのに、同じく何もせずに見送ってしまうのだろうか。

もし麗さんとこのような話が展開されることがあったら、今度こそ都築さんに自分で自分の幸せを掴んで欲しいと思っていたので、留学話が出てからはずっと(言え!!自分の気持ちを!!断れ!!引き止めろ!!頑張れ!!都築圭!!!!)と祈りながら読んでいました。

なのでジュリアンくんに対してきっぱり断った時は思わずガッツポーズが出てしまいました。なんでAltessimoのストーリーでスポーツ観戦をしている感覚になるんだ。

音楽の力

結局、麗さんが自分の意思を伝えようと、都築さんが出来る事はやってみると行動したはずなのに、お互い言葉では上手く伝えられませんでした。

それを解決したのがプロデューサーが都築さんに手渡した一個の「仕事」と、都築さんが一番気持ちを伝えられる手段、「音楽」。

何がクるって、都築さんの音楽が、コミュニケーションが上手にとれず悩んでいた麗さんの手助けになって、ジュリアンくんに本音をぶつけることが出来たこと。都築さんはいつもそうやって麗さんが困っている時にそっと後押しをしてきたんです。

しかも、演奏している曲目、かの去っていった天使が弾き魅了されてきた「アヴェ・マリア」なんですよ。都築さんの心の引っ掛かりでもある大切な曲が、今、自分の救いに、そして麗さんの救いになっている。

素敵な音が流れてくる方へ、コンサートホールへ駆けていく。その様子は幼少期の都築さんとまったく重なる。

もう本当にボロボロ泣きました。今まで、「アヴェ・マリア」が流れるとどうしてもどこか寂しい気持ちになっていたのに、すべて自分の手で希望の音に変えていった。こんなに美しく綺麗なことってあるんでしょうか。

都築さんが自ら幸せを掴みにいった瞬間だな、と思いました。本当に、本当に良かった…。

麗さんがジュリアンくんに抱いている気持ちも、やはりどこか都築さんと重なりますね。彼も麗さんにとって素敵な級友なんだと胸が熱くなりました。2人のやり取りを、ピアノを弾きながら温かく見守る都築さんの眼差しの柔らかさは心にきました。凄いね、音楽の力って。

「バイオリンを取ってきます!」と言い駆けていった麗さんを見る都築さんの笑顔が本当に嬉しそうで僕は私は。

雑感

言葉や行動では伝えきれないけど、音楽なら大丈夫。Altessimoの二人が良く表れた本当に素敵なストーリーでした。

そんな二人が歌うこととなる彩の曲はどの楽曲になるんでしょう。本当に楽しみです。

有償とはいえここまで熱量のあるストーリーが読めるとは思わなかったです。本当に感謝。

というかまだアルテにハマって数ヵ月程度の新米がこんなすごいストーリー読んで溺れないわけなくない?とも思いました。今読んでよかったんか?助けてくれ。

途中、都築さんがプロデューサーに本音を伝える場面がありますが、二択の選択肢を出された時はもう覚悟を決めないといけないと思いました。

自分は都築さんとAltessimoが奏でる音楽が好きであり、都築さんの心の内側を知っている今、彼の背中を支えたいと思いましたし、そんな彼の今を形作ったのは他でもない神楽麗という人間である以上、麗さんのことを手放したくない。

そして都築さんと同じく、麗さんとAltessimoが彩っていくこれからの景色を見ていきたい、そんな気持ちでいっぱいで。(だって先日の8thライブの姿を見てしまったら、余計手放したくなくなりますって…!)

サイメモやエピゼロを読んでアルテを追おうと決めてはいましたが、気持ちを聞かれ改めて、これからは都築さん、そしてAltessimoのプロデューサーとして追いかけていこうと決心しました。(この選択肢の画面の前で数十分唸って本気で考え倒していた)

その他気になった事

翔真さん、今回もですが過去ストや雑誌でも度々都築さんのことを気にしてくれている場面があって嬉しいです。
翔真さんが今回の件を「ユニット存続の危機」だと言ってくれたことが個人的にいいなーと思いました。
Altessimoの文脈で読むとどうしても深く考えがちなんですが、仕事をしている以上はユニットの今後に関わることの報連相は当然で大事なことですからね。

麗さん、はなっから受けるつもりもなかったからこの件プロデューサーには一切話していないんだと思いますし、だからこそプロデューサーも都築さんから話を聞いても麗さんには聞かなかったのかなーと思いました。麗さんは断ると確信していた。それでも念のため確認は必要だったとは思いますね。

麗さんは僕の光だという話を聞いてて思ったんですが、麗さん、rayに掛けて名前が決まった説ありませんか?もしそうだったとしたらやってくれたな。

麗さんが箱入りのトイレットペーパーを買ってきて山村ァがぶっ倒れてたのほんと面白かった。都築さんも突っ込まなくて草。
麗さん、裕福なご家庭育ちとはいえスーパーに行ったこと・・・ないんでしょうか・・・????

学校で都築さんが女の子に都築圭「様」って呼ばれているのはふふってなった。ファンから普段どんな目で見られているのだろうか。元作曲家の尊敬から来る愛称なのか、それとも王子様的な風貌からなのだろうか。面白いなー。

そういえば、麗さんの学校に行く話、1コマ→8thストーリー ときて今回のあらすじだったから話に組み込んでくれないかな…と思ったらしっかり組み込まれましたね。SideMのストーリーの好きなところです。
過去ストを追っているときにもつくづく感じているのですが、こうやって分かりやすい時系列があると今を生きているんだなーと感じますしユニットの成長も感じることができるのがいいですよね。

 

過去ストや楽曲等の感想などはこちら▼
都築圭さん+Altessimoいろいろ